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COLUMN美容コラム

肌年齢を左右する~シワができるメカニズムとケア法

20代の顔のイラストに、シワを鉛筆で描いただけで、一気に見た目年齢が変わるということをご存知ですか? シワは肌年齢を左右する悩みの種ですよね。とくに乾燥が激しい冬は、乾燥ジワから大ジワへ移行する危険が押し寄せる季節! 乾燥ジワであればまだ簡単に取り戻せる若々しさも、大ジワになると中々難しくなってしまいます。そこで今回は、大ジワへの移行をくい止めるために、知っておくと断然効果が上がる、シワができるメカニズムとケア法について一挙にご紹介します。

シワの種類をまず見極めましょう

シワには大きくわけて2種類あります。これを見極めることが、シワケアの第一歩!

①表皮性シワ=いわゆる「乾燥ジワ」「表情ジワ」「小ジワ」
浅いシワ。一過性。
乾燥や角質層の弱体化(セラミドやアミノ酸が不足)が原因。若年層にもみられる。保湿で改善可能。

②真皮性シワ=いわゆる「大ジワ」 
深いシワ。永久性。
紫外線や加齢によって、肌深部(肌の土台)の真皮と筋肉が衰えることが原因。保湿だけでは改善不可能。

★見分け方★

「乾燥によるシワ」
□見えるか見えないか、ごく薄い線
□入浴後に鏡を見ると薄くなっている
□夜しっかり保湿すると、翌朝消えている
□シワを人差し指と中指ではさみ、軽くのばすと消える

 「エイジングによるシワ」
□シワを人差し指と中指ではさみ、軽くのばしても消えない
□夜べたつくほどクリームで保湿したのに、翌朝になってもくっきり残っている

シワと真皮層、皮下組織の関係

真皮は肌全体のハリや弾力を左右する「お肌の土台」。土台を整えることが、肌全体をケアすることにつながります。つまり、 シワ対策は主に真皮ケアがカギを握っているのです。

真皮の構成成分
コラーゲン(膠原線維):真皮乾燥重量の70%を占める。網目状に張り巡らされており、伸展性には乏しいが、きわめて強靭で、皮膚の力学的な強度(=ひっぱり強度)を保つ支持組織。真皮の大部分をⅠ型が占める(乳頭層はⅢ型が多い)
エラスチン(弾性線維):皮膚の弾力を作り出す線維。コラーゲンを束ねている。伸縮性、弾力性があり、皮膚に力が加わった時に元に戻ろうとする「ゴムのような」力を持つ。
基質 :線維が作る三次元ネットワークの間を満たす。大量の水分子と結合し、ゲル状として存在。線維質を保護するクッションのような役割をもつ。主な成分は、タンパク質とムコ多糖類(プロテオグリカンやヒアルロン酸)。
繊維芽細胞 : 3つの成分を生み出す細胞。生み出すだけでなく、劣化したラーゲンの分解・除去も行う。

紫外線などの要因により、コラーゲン分解酵素が過剰に発生し、コラーゲン生成が追い付かなくると、真皮成分の量が減少。また、コラーゲンが酸化や糖化により劣化すると、 皮膚を支えきれず真皮性シワとなります。ヒアルロン酸の代謝は非常に早いといわれている反面、コラーゲンやエラスチンの代謝は年単位と非常に遅いといわれ、その長い間、酸化や糖化、カルボニル化といった変性を起こしやすくなるのです。ただコラーゲンが多ければ良いというものではなく、分解して、いらないものは除去する=コラーゲンの品質管理も大切です。
また、顔や首のシワは筋肉が影響を与えます。筋肉が拘縮して、筋膜が緩むと、皮膚を支えきれなくなり、たるみジワへ。筋肉は加齢要因の他、負荷のない状態が続くことでも機能が低下します。スマホやPCは表情を作りだす機会が減ったり、下を向いたままの状態が続いたり・・・現代病としてのシワも存在!要注意ですね。

最新シワケア法を網羅しましょう

①保湿
乾燥ジワから大ジワへの移行を防ぐために、化粧水(水分)とクリーム(油分)でしっかり保湿しましょう。「なかなか表情とともに刻まれたシワが消えない」「塗っても塗っても乾燥する」という方は、クリームの後にさらにワセリンを使って肌を保護するのもおすすめです。
また、肌表面の水分・油分だけでなく、角質層の構成成分であるセラミド生成やNMF(天然保湿因子)生成を促進する成分配合のアイテムに着目してください。

②紫外線防御
紫外線により発生する活性酸素は表皮、真皮の細胞に障害をもたらし、真皮成分分解酵素を過剰に発生させます。特に、真皮にダメージを与えるUVAは冬でも夏の1/2~1/3もあります。窓を透過し、曇りの日でも降り注ぎますので、毎日日焼け止めを塗りましょう。

③抗炎症
「炎症老化」という現象が存在するほど、炎症とエイジングは直結しています。抗炎症成分配合のアイテムを投入しましょう。

④抗シワ成分の塗布
■足りない成分を補う
セラミド、NMF(アミノ酸)、ヒアルロン酸、コラーゲンなど。
■肌機能を底上げして、根本改善する
シワ対策に最も有効なのは、コラーゲンやヒアルロン酸など足りない成分を補うのではなく、それらを作り出す細胞を活性化させるケアと、コラーゲンの品質管理ケア(抗酸化、抗糖化、抗カルボニル化、オートファジー活性、ヒートショックプロテイン活性)。足りない成分を補うだけでは不十分です。
ナイアシンアミド(医薬部外品シワ改善有効成分)、レチノール(ヒアルロン酸の生成促進)、機能性ペプチド、植物幹細胞エキス、植物エキス、発酵エキスなど。

⑤ホルモンバランスの安定化
エストロゲン(女性ホルモン)が減少すると、コラーゲン生成が低下します。そのため、ローズ精油など女性ホルモン調整作用のある精油を使用するとGOODです。

⑥生活習慣の改善
糖質過多になると、コラーゲンも糖化しやすくなりますので、気をつけましょう。また、筋細胞が分泌するマイオカインという情報伝達因子は美肌にも関係しているといわれています。不活動は筋肉機能の低下を招くので、実は全身の運動も有効なのです。もちろん、マスク下やPC、スマホ作業時、お顔の表情筋を動かす意識を持つことも大切です。
さらに、睡眠不足はタンパク質(コラーゲンなど)を作る過程を阻害してしまいます。タンパク質は立体的に折りたたまれる必要があるのですが、その際に必要な補助物質(シャペロン)が低下してしまうのです。睡眠確保を心がけるようにましょう。

目から鱗!化粧品を塗る際のポイント

シワは筋肉と直角に入るので、筋肉の流れに沿って塗ることがポイント。シワをなぞりながら(シワに沿って)塗るのはNG。シワをひっぱるのも物理的刺激となり炎症を発生させるためNGです。
下記の図を参考にしながら、シワに沿ってではなく、筋肉の流れに沿って優しく塗りましょう。

目元はよく表情筋が動くうえ、皮脂腺が少なく、皮膚の厚みも頬の1/3程度と薄いため、シワができやすい部位。最も力が入りにくく、面積の大きい「薬指」で、眼輪筋に沿ってぐるりと目の周りを囲むように優しく塗布するようにするといいですよ。

シワ対策化粧品の選び方~商品の種類

シワにアプローチする商品は3種類あることをご存知でしたか?
パッケージに記載がなくても、たっぷり抗シワ成分を配合している化粧品も存在します。

おすすめ抗シワ成分

ナイアシンアミド(医薬部外品シワ改善有効成分)、レチノール・レチノイン酸(表皮&真皮ヒアルロン酸生成促進)、EGF・IGFなどのヒトオリゴペプチド(線維芽細胞活性)、BIOペプチド(成長ホルモン誘導ペプチド、線維芽細胞活性)、アクアタイド(オートファジー・ヒートショックプロテイン活性、コラーゲンの品質管理)、エーデルワイス幹細胞エキス(抗酸化)、シーケルプエキス(セラミド生成促進、コラーゲンの構造維持)、アーチチョーク葉エキス(表情というストレッチストレスによるシワに対応)、ヒメフウロエキス(基底膜強化)など。
有名どころでは、ナイアシンアミドとペプチド。これは最低限覚えておきましょう。ワクチナイザー®は多角的にシワにアプローチできるナイアシンアミドやペプチド、植物エキスを高濃度配合しています♪ただし、ワクチナイザー®を塗った後、化粧水(水分)、クリーム(油分)での保湿は忘れずに!

最後までお読みいただきありがとうございました。過酷な乾燥でエイジングが加速する冬。上手にシワケアをして、シワを増やすことのない素敵な冬をお過ごしくださいね。

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