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HISTORY開発ヒストリー

常識を超える化粧品開発への道 原因の特定まで

1.商品開発の重要なステップ、それは肌悩みの原因を特定すること

  咲丘が「理想のスキンケア」を生み出すために、まずしなければならないこと、それが「原因の特定」でした。それには数多くの至難があったそうです。

「私自身が自らの肌に起こっている様々なエイジング現象に疑問を抱いたことが、化粧品を作るきっかけになっていたので、原因を特定することが必須でした。原因が特定できなければ、原料すら選べません。原因を特定するにはどうすればよいのかを考えました。大手の化粧品会社なら、多額の予算を使い、あらゆる手段でその答えを導き出すのかもしれません。でも私は大手の化粧品会社ではありません。けれども、大手の化粧品会社にないものがあります。それは、ロジックとセンスの両立。私の経験で積み重ねてきた『肌人生』と、美容に対してぶれることなく、真摯に向き合い持ち続けてきた『情熱』です」

2.自ら切り拓いた美容業界の扉から自分の肌概念が出来上がるまで

 皮膚科学や技術は日進月歩。もともと、美容業界に入ってから、日々、最新知見のキャッチアップは欠かさないようにしたという咲丘。学術誌を読むだけでなく、医学会や海外の原料大会に足を運んだり、世界で活躍するサイエンティストから、世界的なトレンド、いち早い原料情報、遺伝子学の基礎なども教えを乞うていました。この業界に入った当初は読み込めなかった学術誌も行間を読めるまでに。その努力と熱意に、業界関係者やスタッフ一同も感心するばかり。

 「その私の経験と、あらゆる専門家の人たちの教えから私が感じていたのは、同時多発するエイジングには、同時にアプローチすることが必須なのに、なぜか、どれだけ強力にケアしても根本的な解決には至らないこと。そこで私は気づいたのです。今の肌状態はゼロではなくマイナスだということに。理想の肌がプラスとすると、マイナスの肌状態で、いくら「生めよ、増やせよ」のプラスのケアをしても、土台ができていないから効かないのです。ホメオスタシス(外部環境にかかわらず、一定の状態を維持しようとする調節機能)がマイナスの位置になってしまっている。例えばシワがある状態がホメオスタシスになってしまっているんです。だから、まずマイナスの肌をゼロに回復させてからプラスのケアをすることが大切なのだと。そのときに『Re:CODE』のもとになる、私の肌概念ができあがりました」

3.肌人生の振り返りから導き出した原因とは?

 それを機に、咲丘は、肌人生を徹底的に振り返りました。

「記憶力がよかったのでその時の肌の状態、そのとき使っていた化粧品など、思い出しながら書き留めました。波乱万丈の人生、嫌なことも思い出しながら、自分に向き合ったつらい作業でした。記憶があいまいなところは、両親や親友に聞いて補足。夜を徹して1か月以上かかり、ついに完成しました。そうして書き出したものは枚数にして約50ページにも及びました。そこからさらに分析して、開発のヒントとなる事柄や、内因、外因によるエイジングの流れなどを細分化してまとめ直しました。そこでわかったのが、エイジングには、肌とストレスとの密接な相関関係があるということ。エイジングの肌悩みが、いかに後天的な要因、エピジェネティックな要因によるものが大きいのかを再認識したのです。

 そこから導き出したのが、ストレスから“肌エラー”が蓄積し、細胞力が低下することによって、エイジングが起きるという法則。そして、これは負のスパイラルのように加速していくのです。これこそが、私が見出したかった原因。ついに特定することができました」

 原因の特定ができたことで、次なる課題、「原料選定」を行うことになりました。この過程については、次回ご紹介いたします。

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