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COLUMN美容コラム

春の肌荒れ~花粉や大気汚染に負けないケア方法

1.春に肌荒れするのはなぜ? 

寒い冬が過ぎて春の訪れを感じ始める頃、肌にはいろいろなトラブルが待ち受けています。春先に肌荒れをした経験がある人も多いのではないでしょうか?その肌荒れを引き起こす原因と対策について、今回はお話させていただきます。

肌荒れの原因のひとつが、自律神経による影響です。体をリラックスさせる「副交感神経」と活動的にする「交感神経」の2つから成り立つ自律神経は、体温調節や血流、消化などの身体の機能のバランスを保つ働きを担っています。つまり、私たちは、暑さ、寒さの環境に適応する能力を持っているはずなのですが、春は三寒四温といわれ、低気圧と高気圧が繰り返し訪れる寒暖差が大きい季節です。この寒さと暖かさの繰り返しによって、自律神経が乱れがちになり、皮膚機能も乱れやすくなるのです。

自律神経が乱れると、お顔の血流量がコントロールできなくなり、血液から細胞にきちんと栄養が行き届かず、老廃物が回収しにくくなります。つまり、肌細胞の代謝が正しく行われず、バリア機能が低下。さらに、春は花粉や強風による大気汚染(PM2.5)が舞う季節ですので、バリア機能が低下した肌に、さらに花粉などが侵入することで、炎症を引き起こし、かゆみ・赤みといった肌荒れを起こすことになります。

Asian girl checking her skin.

2.具体的な原因と症状をわかりやすく紹介

●代謝の低下・バリア機能の低下で、かゆみやヒリヒリ感がでる
①体温を調整する汗が正常に分泌されなくなることにより、肌の水分・油分のバランスが崩れ、皮脂膜(肌表面のバリア機能を担う役割)が正常に形成されない。
②代謝が乱れ、細胞の機能が低下。角質層(肌内部のバリア機能を担う役割)が正常に形成されず、いわばスカスカの状態に。

バリア機能は正常であれば、肌を外的刺激から守ってくれたり、肌内の水分の蒸散を防いだりしてくれますが、バリア機能が低下すると、花粉やホコリ・PM2.5・細菌・ウィルスなどの外的刺激を防ぎきれず、乾燥に加え、炎症を引き起こします。そして、バリア機能が低下した肌は、知覚神経が肌表面付近まで伸びてくるため、かゆみを生じやすくなります。結果、かゆみを伴った赤み、ヒリヒリ感といった症状が現れます。

近年では、inflammaging(inflammation+aging)という言葉が存在するほど、炎症(肌荒れ)が長引くと、エイジングが進むといわれています。

●免疫機能の低下による炎症・ニキビができやすい
自律神経が乱れると免疫機能にも影響を与えます。また、加齢の他、春に増加してくる紫外線の影響で、皮膚免疫の司令塔であるランゲルハンス細胞の機能が低下しやすくなります。その結果、異物に対して体が過剰に反応したり、本来なら外敵ではない自分の細胞に対して攻撃してしまうことによって起こるのが「アトピー性皮膚炎」や「花粉症」などです。

●ホルモンバランスの乱れによってシミ、ハリ弾力の低下など
脳の構造上、自律神経とホルモンバランスは密接に影響しあっています。ホルモンバランスが乱れると、コラーゲンやヒアルロン酸の生成力が衰え、潤いやハリ弾力が低下。また、ホルモンバランスの乱れはシミ(潤い・ハリ弾力の低下、肝斑)にもつながります。

3. 肌荒れをふせぐための対策とは?

●クレンジング前のひと手間が肝心
クレンジング前にぬるま湯でさっと水洗いしましょう。お肌に付着した花粉やほこりをぬるま湯で洗い流して、ティッシュ(タオルにメイクが付くと洗濯が面倒ですよね)で水気をそっと押さえるようにふき取ってから、クレンジングに入ってください。こうすることで、肌荒れを悪化させずに、しっかりと落とすケアが行えます。

クレンジング・洗顔では、物理的、化学的な刺激を避けるお手入れが肝心です。(※落とすケアの選び方はコチラ、テクニックはコチラ

【摩擦の少ないクレンジングを選ぶ】
摩擦はお肌が刺激と感知し、炎症を招いてしまいます。特にこの時期は、ふき取りタイプは避け、摩擦が少ないタイプのクレンジングを選びましょう(一般的に、摩擦小 バーム<クリーム<ミルク<ジェル<オイル<リキッド 摩擦大)。肌荒れ時のクレンジングは特に短時間で済ませ、あくまでこすらず、優しいタッチで行ってください。
【ピーリング成分やスクラブ剤の使用は避ける】
この時期は、角質を溶かすピーリング成分や、角質に刺激を与えてしまいがちなスクラブ剤の使用は控えてください。
【洗い流しはぬるま湯で】
熱いお湯やシャワーの水圧は刺激となり、症状を悪化させてしまいますので、皮膚温と同じくらいのぬるま湯で洗い流してください

●肌荒れ予防にはマッサージを
季節の変わり目の肌荒れ予防にはマッサージが有効です。特に、気温差が激しい「寒い日」、手で触ってみて「皮膚温が低いと感じる日」には、マッサージで血行促進して代謝(ターンオーバー)を整えてあげましょう。自律神経やホルモンバランスを整える効果が期待できる、フランキンセンスやローズ精油を取り入れるのもおすすめ。
※肌荒れがひどい時は、マッサージは避けてください。マッサージはあくまで「予防」です。

●対処&根本保湿ケアで、バリア機能を強化
与えるケアでは、バリア機能(皮脂膜と角質層)を正常に働かせることが大切です。対処ケアとして、角質層の成分であるセラミドなどが配合されたアイテムで、水分補給(化粧水)と油分保湿(乳液・クリーム)をしっかり念入りに行いましょう。根本ケアとしては、代謝を正常化させて、バリアが正しく機能する細胞を作っていくアプローチのワクチナイザー®を。鎮静効果も併せ持ちますので、トラブルに強い肌作りをしてくれますよ。
また、バリア機能をアップさせると、古い角質がなめらかに剥がれやすくなり、ゴワゴワしているのにヒリつく、といった症状も軽減してくれます。
※アクアタイドが配合されているワクチナイザー®を朝塗っておくと、花粉とPM2.5の付着を防ぎます。

●春の鉄則、UVケアも抜かりなく!
春に忘れてならないのが、紫外線です。冬と比べ、2月頃からぐんぐんと紫外線量が増えます。紫外線は免疫細胞(ランゲルハンス細胞)にダメージを与え、炎症反応を誘導させるといわれています。肌荒れから守るためにも、日焼け止めを毎朝欠かさず使用してください。


●メイクをしない日でも、仕上げにはパウダーを
パウダーを重ねることで、花粉やほこりの付着をぐんと防ぐことができます。リモートワークでおうち時間が多くなっていますので、ハウスダストの付着による肌荒れも急増しています。おうちでもパウダー(おしろい)を。マスク生活での摩擦を防ぐ役目もあります。

●サプリメントで内側からの対策も考えて
内側から改善させる食べ物やサプリメントを積極的に取り入れてみてください。血液・血管・血流の3血を整え、免疫機能改善にも効果が期待できるオメガ3脂肪酸がおすすめです。サケ、マグロなどの魚類(魚油)、ムール貝、カキなどの貝類、亜麻仁油や大豆油といった一部の植物油などが効果的。ビタミンA(粘膜ケア)、ビタミンB2・B6(抗炎症)、ビタミンC(抗ストレス・細菌やウィルスへの抵抗力)、ビタミンE(血行促進・抗酸化)は、食事で十分に摂るのが難しい栄養素なので、サプリメントで効率よく補給したいところです。
※お食事では辛い物などの刺激物はなるべく避けましょう。


●【番外編】どうにもならない・・・肌荒れ重症時のレスキューケア
「目も鼻もすべてがかゆい」「肌がかゆくてたまらない」といった重度の花粉アレルギー症状の際は、病院処方の抗アレルギー剤を服用し、3日間は病院処方のステロイド軟こうを塗ってください。その後のレスキューケアとして、下記を1週間~2週間続けましょう。この時期には積極的なエイジングケアは避け、低下したバリア機能を回復させることが先決です。
このケアを1週間行ったことで、その後のワクチナイザー®の効果が驚異的にドーンと上がったモニター様がいらっしゃいます。


<レスキューケア>
与えるケアは、ノンアルコールの化粧水→高純度のワセリン※のみ
日中はノンケミカルの日焼け止め→パウダーを必ず塗る
※高純度ワセリン・・・日本薬局方「白色ワセリン」「プロペト」等がおすすめ。ワセリンは肌に不活性で浸透せず、肌上でバリア膜を形成します。重度の肌荒れ時にも使用可能です。


これらの原因の分析やその対策法については、私自身の研究と体験に基づいています。肌のトラブルで悩まれている方も、対処法+ワクチナイザー®で、春からのより美しい肌作りを目指してくださいね。

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